立ち食いの焼き鳥屋さんで飲む愉しさ

2015-10-25

一流ホテルでのフランス料理や老舗料亭での懐石料理ももちろん美味しいけれど、一度ハマったらクセになってしまうのが、B級グルメ。
その中でも、立ち食いの焼き鳥屋さんは、リピーターになる人も多いとか。

焼き鳥の魅力は一言では語りつくせません。
芳ばしい匂いは嗅覚を刺激し、ジュワッと言う脂の音は聴覚を襲い、少し焦げたような肉の色合いは視覚に訴えかけます。
串を持つ手に伝わる熱を感じたら、もう私たちの食欲は爆発寸前。
たまらない熱さの焼き鳥を口に頬張って、少しお行儀悪く、モフモフモフと飲み込めば、その瞬間、何とも言えない鳥の旨味が、大げさではなく身体中に広がったかのような錯覚に陥ります。
そして、仕上げにビールを流し込むと、今日一日のつまらない出来事も、みんな楽しく笑い飛ばせる気がするから不思議ですよね。


焼き鳥の魅力は、鳥の部位ごとに大きく変わる食感にもあります。
もも、かわ、レバー、せせり、ずり…。
どれも違った独特の舌触りに、一本食べたらまた一本…。
「これを最後の一本にしよう。」
そんな決心も空しく、結局いつも満腹まで堪能してしまいます。

次から次へと焼き鳥を貪り食う私たちの飽くことなき欲求に応えてくれるのが、焼き鳥屋さんの職人技の手さばきです。
そして、それを支えているのが、プロパンガスの火力なのです。


焼き鳥には、専用の焼き鳥焼き器を使います。
目の前でどんどんと焼き上がってくる焼き鳥は、見ているだけでも圧巻。
そう、実は、口に運ぶ以前、プロパンガスの火に焼かれている時点で、既に、私たちの心は、立ち食いの焼き鳥に夢中だったのですね。
今日も、焼き鳥を焼く炎の熱気と立ち込める煙が、仕事帰りの人々の訪れを待ち構えています。


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