LPガスの特徴
LPガスとは?
LP ガスは「Liquefide Petroleum Gas」(液化石油ガス)の略称で、一般的に「LP ガス」または「プロパンガス」と呼ばれています。日本国内で幅広く利用されているLP ガスは「環境にやさしい」「持ち運びが容易」「災害時にも強い」という特徴をもっています。
環境にやさしいLPガス
温室効果ガスを削減するには、クリーンなエネルギーを効率的に利用することが必要です。LPガスは化石エネルギー(石油・石炭・LP ガス)の中でも天然ガスとともにCO2 排出量が少なく、燃焼時の排ガスも極めてクリーンなエネルギーです。
LPガスの品質は出荷段階において、硫黄分や残渣分等の不純物濃度が、規定値以下になるよう厳密に管理されています。したがって、燃焼時に発生する排気ガスは硫化物やすすといった人体に有害な物質をほとんど含まず、屋内でも安心して利用できます。
持ち運びが容易で、利用分野が広いLPガス
LPガスは容易に液体にすることができ、体積は気体時の1/250 となるので、LPガス容器に充填してどこにでも持ち運ぶことができます。このため、都市部や郊外のみならず離島や山間部等の地方における重要なエネルギー源として、幅広く利用されています。
地震などの災害にも強いLPガス
地震などの災害が多い日本では、災害発生時においても安定的に使用可能なエネルギー源を、確保することが重要な課題となっています。LP ガスは各ユーザーごとに個別に供給可能な「分散型エネルギー」なので、災害発生時にガスの供給が遮断された場合でも、個別に調査・点検することで迅速に復旧させることが可能です。
また、分散型のため一時的な避難場所や仮設住宅にも、必要に応じて供給設備を設置することが可能で、熱源エネルギーとして被災者の生活を支援します。
<東日本大震災でもLP ガスが活躍> 被害が大きかった3 県(岩手、宮城、福島)のLP ガス供給世帯160 万戸のうち、復旧不可能な8 千件を除き、5/5 時点で全戸復旧しました。
発熱量は都市ガスの約2倍
LP ガスの発熱量は、1 立方メートルあたり約24,000kcal、都市ガスの発熱量は約10,750kcal。LP ガスは都市ガスに比べて約2.2 倍の熱量を持つことになります。 ご家庭や店舗ではハイカロリーで手早く調理でき、工場などでもヒートアップに要する時間が短いので、操業時間の短縮にも役立ちます。
プロパンとブタンの物理的性質一覧表
プロパン | n-ブタン | 備考 | |||
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原子式 | C3H8 | C4H10 | |||
分子量 | 44 | 58 | |||
常温常圧で気体 | 液1Kgの気化容積 (標準状態) | 509L/kg | 387L/kg | ||
液1Lの気化容積 (標準状態) | 274L | 232L | 市販LPガスでは約250倍 | ||
ガス比重 (標準状態) | 1.52 | 2 | 空気より重い | ||
ガスの密度 (標準状態) | 1.96kg/㎥ | 2.59kg/㎥ | 市販LPガスは約2kg/㎥ | ||
常温加圧で液体 | 液の密度 | 530kg/㎥ | 603kg/㎥ | 水の約半分の重さ | |
沸点 | -42℃ | -0.5℃ | |||
蒸気圧 | 0.73MPa | 0.11MPa | |||
液体の熱膨張 | 約20倍 | 約9倍 | 容器への過充てんは危険 | ||
燃焼の特性 | 発熱量 (標準状態) | 1kg当たり | 約50MJ | 約50MJ | 同一質量では、プロパンとブタンはほぼ同じ。 |
1㎥当たり | 約99MJ | 約128MJ | |||
完全燃焼に必要な理論 | 約24倍 | 約31倍 | |||
燃焼範囲 (容量%) | 2.1~9.5 | 1.8~8.4 | 工業用以外は空気中で容量が1/1000以上になれば臭いで感知できるように着臭してある。 | ||
その他の特性 |
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